介護支援専門員のお役立ち情報コーナー
介護認定調査について
今回 は介護認定調査についてお話しましょう。
皆さんの中には、「要介護認定」と耳にされた方は多いと思います。
これは、平成12年の介護保険法の施行に伴い、出来た制度です。
つまり、「〇○さんは要介護3だとか2」といったことです。
私は介護支援専門員ですので、行政の委託を受けてこの認定調査を行います。 市町村によって、この認定調査の行い方はまちまちで、完全に行政(市町村)が行う場合もあれば、宮崎市のように委託する場合もあります。
在宅で介護困難や生活するのに困ったときに、まず役所に相談される方が多いと思います。しかし、介護保険制度では、相談してもすぐに介護保険のサービスを受けることが出来ません。申請が可能な年齢は、65 歳以上か、40 歳から64 歳までの特定疾患に該当する方となります。特定疾患の詳細については、また別の機会にお話しします。
役所の窓口、地域包括支援センター、在宅介護支援センター、居宅の事業所などあらゆるところで申請の手続きを行いますので、まずはその申請書を提出しなければなりません。申請書を提出すると、今までは暫定的にサービスの利用は出来ていましたが、要支援・ 要介護認定の制度が昨年から複雑になってまいりましたので、サービス利用は介護認定が確定してからスタートするほうが安全でしょう。万が一、非該当であった場合は全額自己負担となりますので、高額な費用負担が発生しています。
さて、申請後は調査員が自宅に訪問して調査を行います。調査書は番号順に規則的にチェックしていきます。一方で、かかりつけの医師の先生から、意見書なるものを作成していただきます。これは、一般的な 診断書とは違い、その人の日ごろの暮らしぶり、生活の状況、既往歴、今後生活するのに気をつけたいことなどを記載していただきます。ですから、主治医の意見書は専門医の先生にお願いすることはあまり好ましいことではありません。総合病院の専門医の先生では、その人の自宅での暮らしぶりを把握することは到底不可能だからです。むしろ、日ごろの健康状態を把握してくださる、開業医のかかりつけの先生の方が望ましいのです。
このように、適切な介護認定を決定するには、日ごろの医師の先生方との信頼関係も必要になってきます。皆さん、身近な、かかりつけ医を持ちましょう。
さらに、その調査書と意見書がそろった時点で、コンピュータの一時判定が出ます。ただし、この際、コンピュータだけの判定では不完全なので、「特記事項」といいまして、手書きの説明書を添えて、詳細な書類を作成します。
無論、主治医意見書にも手書きの記載項目がありますので、調査員の書類、医師の意見書の手書きの部分を重視し、審査会の審査員が2次審査を行います。
この審査委員は 、医師、看護師、介護福祉士、理学療法士、社会福祉士などの5名の専門家で構成されています。このようなチームが複数ありまして、毎日のように審査会が行われています。私の住む宮崎市においても約10チーム程度の審査会があり、連日介護認定の判定が行われており、ようやくその場で介護の判定が決まります。
そして保険証の発送をもち、申請をされた本人に通知されます。その後保険証を確認し、担当の介護支援専門員(ケアマネージャー)を決め、会議を持ちサービスの利用開始にいたります。
申請から、このサービスの開始までには有に1ヶ月程度かかります。
気長に待たないとなりません。皆さん待ち長いと思うでしょう。
そうです。 介護保険は、急性期を想定していませんので、いわゆる維持期や回復期のような急性期を過ぎた方を想定しています。ただ暫定プランという例外もありますので、判定がでるまで、間に合わないときには、最寄りの役所やケアマネージャーに相談しましょう。
さて、気になる、排尿に関しての質問事項ですが、残念なことに1項目しか設問がありませんし、介護負担を問うものであるので、おむつをしていても、失禁が著しくても、自己で更衣などが出来る場合は自立となります。留置カテーテルなどを使用されている場合は、また別の設問項目で記入をします。
調査員として心がける点では、特記事項を出来るだけ丁寧に詳細に分かりやすく作成します。申請者の代弁者であるわけですから、虚偽はなりませんが、排尿の項目をはじめ誠実な調査書作成を目指しております。
大切な排尿関連の記入欄がわずか2項目しかないのは残念ですが、来年度あたりは質問項目の見直しがあるとのことですので、様変わりすると思います。
このように認定調査にも相当な時間と、多額の費用が費やされています。
大切な血税です、介護保険を有意義に活用してまいりましょう。
最後になりました が、昨年より要介護・要支援の認定制度の区分が複雑となりましたので、次回またご説明してまいりたいと思います。 △目次に戻る
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